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Eたんと猫



ハクと年頃の変わらない
Eたんちの美しきトンキニーズ君は

おとなしいのだそうです

日中は好きにお庭にでて
同居のレトリバーと遊んだり
時には狩りをして
招かれざる客を持ち帰りなどしながらも
たいていはのんびり穏やかに時間を過ごしているそう

食事中のテーブルの上にあがり
ごちそうの並んだプレートを横切ることもなければ
カーテンにぶらさがって破くこともない
スイッチが入ったように家中を猛スピードで疾走することもなければ
窓に激突キックすることもなし

もちろん

飼い主に噛みついたり
太ももあたりで爪とぎをすることもないそうです

・・・・・ ^^;


その日も
私がEたんと話をしていると
みゃーみゃー甘え声を出しながらハクがやってきて
豪快に私の手を噛んだりキックしたりしだしました
「痛い~」と悲鳴をあげている間に
みるみる手は傷(少々血)だらけ


それまでEたんにハクの身の上話をしたことはありませんでした
機会もなかったし特に必要とも思っていなかったからです
Eたんちの猫君より多少過激な猫であったとしても
それをどう受け止めるかはEたん次第だと思っていました

でもその時は
執拗に私の手に噛みつく猛獣のようなハクを
距離を置いて見つめているEたんの視線を感じて
なんとなく伝えたくなったのです



Eたんと猫_b0148547_12215432.jpg




ハクは1ケ月になるかならないかの小さな頃
道路でさまよっていたところを保護されたこと

親の姿はなく一緒にいた兄弟猫も死んでしまって
ひとりぽっちだったこと

何かに襲われ大きな傷を負っていたこと

兄弟と十分に触れ合っていないから
遊び方や噛む加減がわかっていないこと


私は

子ども時代に味わえなかった親のぬくもりや
兄弟とじゃれ合う感覚を私に感じているのなら
少々痛くても我慢しようと思っていること

死んでしまった兄弟の分まで
ハクに幸せになってもらいたいと
いつも思っていること


Eたんと猫_b0148547_12284088.jpg



じゃれつくハクの姿をみつめながら
口をはさむこともなく
黙って私の言葉に耳を傾けていたEたんは
話が終わると
静かにやさしく、愛おしむような声で

haku

と呼びかけ
オモチャであやし始めてくれました


聡明なEたんはいつもどんな時でも
言葉の奥に秘められた
深い思いを受け止め
相手の置かれた状況に
思いを馳せることのできるお子さんでした

彼女はその時ハクというやんちゃな白猫と
私の気持ちを理解してくれたんだろうと思います



Eたんと猫_b0148547_12221840.jpg
(帰国の際Eたんがプレゼントしてくれたオモチャ
裏には I ♡ Haku と書いてある)



その日から
Eたんとハクの関係が変わったように感じました

それは私にとって
とてもとても嬉しいことでした

by konekohaku | 2009-12-19 13:40 |  

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