Eたんと猫
ハクと年頃の変わらない
Eたんちの美しきトンキニーズ君は
おとなしいのだそうです
日中は好きにお庭にでて
同居のレトリバーと遊んだり
時には狩りをして
招かれざる客を持ち帰りなどしながらも
たいていはのんびり穏やかに時間を過ごしているそう
食事中のテーブルの上にあがり
ごちそうの並んだプレートを横切ることもなければ
カーテンにぶらさがって破くこともない
スイッチが入ったように家中を猛スピードで疾走することもなければ
窓に激突キックすることもなし
もちろん
飼い主に噛みついたり
太ももあたりで爪とぎをすることもないそうです
・・・・・ ^^;
その日も
私がEたんと話をしていると
みゃーみゃー甘え声を出しながらハクがやってきて
豪快に私の手を噛んだりキックしたりしだしました
「痛い~」と悲鳴をあげている間に
みるみる手は傷(少々血)だらけ
それまでEたんにハクの身の上話をしたことはありませんでした
機会もなかったし特に必要とも思っていなかったからです
Eたんちの猫君より多少過激な猫であったとしても
それをどう受け止めるかはEたん次第だと思っていました
でもその時は
執拗に私の手に噛みつく猛獣のようなハクを
距離を置いて見つめているEたんの視線を感じて
なんとなく伝えたくなったのです
ハクは1ケ月になるかならないかの小さな頃
道路でさまよっていたところを保護されたこと
親の姿はなく一緒にいた兄弟猫も死んでしまって
ひとりぽっちだったこと
何かに襲われ大きな傷を負っていたこと
兄弟と十分に触れ合っていないから
遊び方や噛む加減がわかっていないこと
私は
子ども時代に味わえなかった親のぬくもりや
兄弟とじゃれ合う感覚を私に感じているのなら
少々痛くても我慢しようと思っていること
死んでしまった兄弟の分まで
ハクに幸せになってもらいたいと
いつも思っていること
じゃれつくハクの姿をみつめながら
口をはさむこともなく
黙って私の言葉に耳を傾けていたEたんは
話が終わると
静かにやさしく、愛おしむような声で
haku
と呼びかけ
オモチャであやし始めてくれました
聡明なEたんはいつもどんな時でも
言葉の奥に秘められた
深い思いを受け止め
相手の置かれた状況に
思いを馳せることのできるお子さんでした
彼女はその時ハクというやんちゃな白猫と
私の気持ちを理解してくれたんだろうと思います
裏には I ♡ Haku と書いてある)
その日から
Eたんとハクの関係が変わったように感じました
それは私にとって
とてもとても嬉しいことでした
by konekohaku | 2009-12-19 13:40 | 猫