Rudolf the last kiss



b0148547_2319735.jpg



フランク・ワイルドホーンによる情熱的なメロディ
デヴィッド・ルヴォーの卓越した美意識と洗練された演出

東京・帝国劇場で上演されていた「ルドルフ ザ・ラスト・キス」は
うーんと思わず唸り声をあげたくなるほど、素晴らしい舞台だった

【CAST】

ルドルフ:井上芳雄
マリー・ヴェッツェラ:和音美桜

ステファニー:吉沢梨絵
ターフェ:坂元健児

ラリッシュ:一路真輝
フランツ・ヨーゼフ:村井國夫



東宝が上質な舞台を提供しようと
赤字覚悟で大変なお金をかけ製作した作品なのだそうだ

舞台装置、小道具はほとんどウィーンから運び込み
一流のスタッフを世界中から招いたのだという

出演者のパフォーマンスも素晴らしく
特に主役の井上さんは私が今まで観た中では(たいした回数ではないが)
最高に良かった
役に対する彼の思いが
客席にいる観客に直球で伝わってくるのだ
それは千秋楽の舞台挨拶で井上君が語っていた、
ルヴォーによって気付かされたという
自分自身への抗いだったのかもしれない
(彼があんなに感極まって話すのを始めて見た)

ジョン・ケアードが演出して非常に評価の高かった
「キャンディード」がそうであった(らしい)ように
(ケアードさんも昨日観にこられていた)
上質の作品が必ずしも一般受けするとは限らず
玄人には評判のこのルドルフも興業的に厳しかったよう
「理解してもらえないのかなぁ・・・」
関係者の方の無念そうな声が耳に残る

幻のように美しい照明
空間を刻む壁
ゆったりと、または繊細な残酷さを表現するかのようなカーテン
揺らめく炎

知性と人間の根源的(本能的)エロチシズムが混在する
陶酔たる赤の世界が
もう観られないかと思うと
本当に残念

人は作品を通して表面的な部分の奥に在る「人」に感動し
それが集結する瞬間に立ち会うことを
私は最高の喜びとして求めているのだ、
そんな原点にも改めて気づかされた作品だった
[PR]

by konekohaku | 2012-07-30 07:27 | movie・theater  

<< 量子力学的?整理法 ねずみ >>