NTライヴ 欲望という名の電車 



「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて、六つ目の角で下りるようにいわれたのだけれどー

昔々同名映画の冒頭でのこのセリフで心を鷲掴みにされたのだった。
どうやら私はメタファーで綴られる物語がツボらしい。

字幕付きで一級の舞台が観られるこの企画、
今回はロンドンのヤング・ヴィック劇場での公演を収録したものだが、
解説ではやたら画期的な舞台セットを強調していた。
劇場の中央(観客席が周りを取り囲む)に組まれた主人公ブランチが身を寄せる妹のアパートは時々回転するのだけれど、これって日本の舞台でもやってたような。
まあいいや。

今回のこの作品の見どころはなんといってもブランチ役を演じた
ジリアン・アンダーソンに尽きるでしょう。
いやー素晴らしい。
もうどこからどうみてもジリアン流「ブランチ」そのもの。
感情、性格、声、しゃべり方、動き方、なにからなにまで一寸の隙もなく。
なんだか若作りして風変りで好感持てない女性でしたよ、ブランチさんて、ってな感じで
あの空間ではカーテンコールの時以外、ジリアン・アンダーソンさんは
存在しませんでしたくらいの勢い。

ブランチがそこにいるから、
これは移民の力に押されるアメリカの暗喩だとかなんとか、
そんなことには今回思いが至らなくて
彼女の一挙手一投足に注目していた結果
これまでの人物像が揺らぎ始めて
今回新たにとんでもない疑問が発生してしまった!!
「ブランチは本当に狂ったのか」

もうこれだからお芝居観るの、やめられない。
奥の深い作品です。

(昨年ケイト・ブランシェットがオスカーを獲得した
ブルージャスミンはこの作品が元ネタですね。)


演出:ベネディクト・アンドリュース
作:テネシー・ウィリアムズ
出演:ジリアン・アンダーソン、ベン・フォスター、ヴァネッサ・カービー
[PR]

by konekohaku | 2015-03-24 20:47 | movie・theater  

<< 博士と彼女のセオリー ビリー・エリオット ミュージカ... >>