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宝塚歌劇雪組公演『るろうに剣心』・スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』


ちょっと前になってしまったけれども時間をあけることなく宝塚歌劇とスーパー歌舞伎を観劇した。改めて観てみると共通点がたくさんあって、その発見が面白かった。

どちらも理想を具現化した究極の嘘の世界、劇画の非現実がとてもよく合う。開幕前は心配されたがるろ剣もワンピも蓋を開けてみれば大好評、原作ファンからも支持されていたらしい。ワンピを観た時、わー宝塚も一緒なんやなと思ったのは、ファンはどちらの世界でもお馴染みの役者の成長を温かく長いスパンで見守り続けているということ。題材が変わってもパフォーマンスにはお約束事があり、それがないと存在意義がなくなってしまうということ。拍手の回数が他の舞台に比べて格段に多いこと。これらは宝塚や歌舞伎の世界に限ったことじゃないんだろうけれど、少なくとも小林一三さんは向こうを張って女性だけの劇団を創設するにあたり、たくさんの日本人が喜ぶツボとファン心理を先駆者から学ばれたのだろうと思う。

そしてあの手この手を使って新しいファンを獲得しようとしているのも同じだった。特にスーパー歌舞伎はその立ち位置から今後どう発展させていくか色々と試行を重ねているように見受けられた。時代とともに変化していくファンの心を繋ぎとめるのは大変なこと。もう私の感性はポンコツすぎてとやかくは言えないけれどそれぞれの独自の美学を貫いて次の世代に繋げてほしい。どちらも素晴らしい文化だもの。楽しい時間だった!

by konekohaku | 2016-04-23 13:01 | movie・theater  

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