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2015夏の旅~イタリア2


今回は毎年絵画の勉強をしにフィレンツェへ渡っている友人に色々と相談にのってもらいました。彼女がチョイスしてくれた美術館を中心に街中をのんびりじっくり。15世紀のフィレンツェの景観図を眺めているとサンタ・マリア・ノヴェッラ教会、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、ヴェッキオ宮殿、ヴェッキオ橋などが同じ場所に同じ形で描かれていて、街がほぼ当時のままの状態に残っていることがわかります。この路地を、この橋を、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロが歩いていたのかもしれない、そう思うだけで私たちは言葉で言い表すことのできない感動を覚えたのでした。

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美術館巡りをするなら早めに美術館のサイトから予約することをお勧めします。空きがあると時間指定ができます。気がつけば万歩計は初日だけで32000歩をマーク。バレエで痛めている股関節が悲鳴をあげた旅の始まりでした。
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by konekohaku | 2015-09-29 22:05 | Italy  

2015夏の旅~イタリア


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生きていると日々の生活が雲の流れのように感じることがある。ずっと大切にしておきたいような平穏で柔らかな真っ白い雲が浮かんでいるかと思えばそれを押しのけるように黒くどんよりとした雨雲がやってきたり。雲の流れは速くて変わらない自分だけが置いてきぼりにされているような感覚。

上の写真は今年の夏イタリア・フィレンツェで。久しぶりに夫との二人旅(前回はコチラ こちら)。私はこの時大いなる安心感に包まれていました。「パスポートちゃんと持ってる?」なんて、いつもの観劇旅じゃ言ってくれる人いないですからね。いい思い出だわ。


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by konekohaku | 2015-09-28 22:57 | Italy  

この夏観たもの

楽しかった夏も終わりということで久々の更新。ブログを休んでいる間に観たもの(抜粋)。


『Skylight』~ナショナルシアターライヴ

こじんまりしたステージに狭いアパートの一室。片付いていなくて、なのにどこか女性の部屋を連想させる細やかさが無造作の中にあり。右手には簡素でtinyなキッチン。住人は外食などすることなく毎日このキッチンに立ち、黙々と支度をし、同じプレートで一人食事をしているのだろう。舞台正面は大きく切り取られ、向こう側にアパートの窓が並んでいる。一見無機質に感じられるそれぞれの窓にかけられたカーテンや部屋に灯るライトが、そこでもまた人々がそれぞれの思いを抱えつつ日々生活を送っていることを思い出させる・・・

なんてセンスがいい作品なんだろう。二人の俳優が作り出す緩急は波のうねりのようでひとつの無駄もない。始めましての何の情報もない男女を前に、観客は語られる言葉、俳優の一挙手一投足から過去、現在、未来を想像し、彼らの心の中に探りを入れていく。最後の最後で主役のキーラ(キャリー・マリガン)がずっと胸の奥にしまっておいた本音、というか相手に隠していたことを告げるのだけれどその言い分はとても共感できるようなものではなく。けれどもそこが高学歴で知的、堅実で落ち着いて見えるキーラ(相手の男性はいい歳して見るからに軽い、ビルナイ好演)に内在する、常識や理性とは相反する彼女の幼さを露呈しているようで、その一貫性のなさこそがこの作品がこだわっている(であろう)リアリティに極上のスパイスを与えているように映りました。未熟さがあるから、母のような気持ちで「それは違うよ」と諭しながらも、懸命に人間的成長を望み前に進もうとしているキーラに余計にエールを送りたくなってしまいます。そうそうリアリティといえばこの作品、キーラは実際にキッチンで水や火を使い料理しながら(一品仕上げちゃう)訪ねてきたかつての恋人と会話していたのでした。そして二人が交際していた時の華やかで輝きに満ちた生活を彷彿させるあの優しさに包まれたラストシーン。上手いよね、脚本も演出も。題名の「Skylight」という言葉が出てくるのはたった一箇所。本筋からは外れているように思われるセリフの中にひっそりと存在します。計算し尽くされた上質な作品。
脚本デヴィッド・ヘア、演出スティーヴン・ダルトリー、出演キャリー・マリガン、ビル・ナイ、マシュー・ビアード。2015年度トニー賞最優秀リバイバル作品賞受賞。



ブロードウェイ・ミュージカル『天使にラブ・ソングを・・シスターアクト』来日公演

ネットでは昨年の東宝版の方がよかったと書かれているものもチラホラ目にしましたが、いやいやどうしてこちらも見応えありました。楽日、しかも席は前から2列目と好条件が揃っていたのも大きかったのかな。黒人社会対白人社会、相容れないと思われる者たちが偏見を乗り越え理解しあうというのがこの作品のテーマですが、本場の方たちだと皮膚の色のみならず所作や身体から発するオーラ的なものも含め、彼らの違いが明確に浮き出てきて当然のことながら日本人だけで演じるよりはるかに説得力あり。これはとても大切。黒人パフォーマーにしか出せない抜きんでたリズム感と艶のある声はやはり格別で、演技は確かに大味だったけれどもこれもまた彼らの持ち味のように受け取りました。キャストは概ね満足、修道院長だけがもうちょっと無骨で融通の利かない感じに見える人の方がよかったような。しかしこの作品、単純だけど底抜けに明るくって涙もあってやっぱりいい。アラン・メンケンのノリノリな楽曲に同行者2名も大興奮。「コラボは生きる喜びよ!」
デロリス:ケリッサ・アリントン 修道院長:マギー・クレノン・リーバーグ エディ・サウザー警官:ラモント・オニール カーティス・ジャクソン:コルビー・キンドル@東急シアターオーブ



宝塚雪組公演『星逢一夜』『La Esmeralda』

『星逢一夜』は和物の新作。ハズレがないといわれる上田久美子さんの作・演出。ツッコミどころ満載&粗さはあるものの、まんまと狙い通りに滂沱の涙を流すことに(笑)。日本人の泣き所を押えてるんですよ。あちこちから聞こえるすすり泣き、一列前に座っていた初老の男性は嗚咽しておられました。幕間に「いや~泣いちゃったよ~」と恥かしそうに同行者に言い訳してはるのが微笑ましくて。それもこれも早霧せいなさん、咲妃みゆさん、望海風斗さん、主役の3人が3人とも役柄そのままにあざとさの一切感じられない真っ直ぐな演技をしてくれたから。待ち受ける運命の過酷さを知らない少年少女時代の無邪気さ、あの冒頭のシーンを思い出すだけで泣けるわ。舞台美術が作品を覆う清廉な精神を映し出しているかのように美しかった・・・。

『La Esmeralda』は齋藤 吉正 作・演出。ド派手&華やかなショーで星逢一夜の余韻が一瞬でかき消されてしまいました。サイトーめ(笑)。テンポがよくって迫力あるステージだったけど、ちぎちゃんをもうちょっと目立たせてあげようよ。@宝塚大劇場



佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2015『椿姫』

オペラの世界にもデジタル映像が入り込んできていることにまず驚き。音楽ってそれだけで雄弁で小説と同じく想像の余地があり、自分の頭の中で演出できるところがいいのになぁ、とアナログ人間は思ったのでした。後ろのご婦人たちはシャンデリアの映像に思わず「きれいやなぁ」と洩らしておられたのでこんな風に感じたのは私だけなのかもしれません。この日は満席だったよう。地元で気軽にヴェルディオペラが楽しめるのだもの、贅沢言ってはいけませんね。ジェルモン役の髙田智宏さんの力強い声がとてもよかったです。テオナ・ドヴァリさんは調子が悪かったのかな?高音が少々聴き辛いように思いました。
ヴィオレッタ:テオナ・ドヴァリ、アルフレード:チャド・シェルトン、ジェルモン:髙田智宏
指揮:佐渡裕 管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団 @兵庫芸術文化センター



『貴婦人の訪問』

この新作ミュージカルがウィーンで上演された時に観たドイツ人の知り合いが、物凄く面白かったとオリジナルキャストのCDを送ってきてくれました。その時からどんな作品なんだろうなぁと楽しみに。原作はフリードリヒ・デュレンマットの「老婦人の訪問」(1958年)。有名な戯曲だそうで世界のあちこちで様々なバージョンが上演されているとか。確かに「むかしむかしある村に、、」で始まる寓話だと思えば素材として話は面白い。しかし本作品に限って言えばどの登場人物においてもちょっと描写が雑すぎる感が。特に村人の標的にされるアルフレッドをどういう人物像に描きたいのかがよくわからなかった。これはもちろん脚本家だけでなく演出家の問題でもあり。徹底的にシリアスにもっていった方がよかったんじゃないのかなぁ。ちょっと手を加えればもっといい作品になりそうなのに。復讐の鬼と化したクレアを演じた涼風真世さんはとてもよかったです。はまり役ですね。
しかしこの春BWで上演されていた別バージョンのThe Visitを見逃したのは一生の不覚。チタ様にジョン・カンダー&フレッド・エブ、演出は2005年のスウィーニー・トッドでトニーを受賞したジョン・ドイル!無理してでも渡米したらよかったな。トニー授賞式の映像みてもとびきり大人で粋な世界が広がっていたもの。
演出:山田和也 出演:山口祐一郎 涼風真世 春野寿美礼 今井清隆 石川禅 今拓哉 中山昇 他 @シアターBRABA!



『レ・ミゼラブル』

旧演出を懐かしく思う気持ちはあるものの日本のレミはいいなぁとしみじみと。吉原光夫さんはパーフェクトな歌というわけではなかったですがバルジャンの粗忽な部分や純粋さやそれがゆえの強さなどが伝わってきて、私の持つバルジャンのイメージに近く感情移入して観ることができました。視覚的にもその日は小柄な役者さんが多くもともと長身の吉原バルジャンの大きさが更に強調されてよかった。2013年に観た時荒く(粗くではなく)感じた和音ファンティーヌと歌がイマイチだった野島アンジョルラスがよくなっていました。岸ジャベールは評判がいいと聞いていたのですが特に前半、少し存在感が薄かった。ピシッとしていなくてちょっとした時に出る役者さんの美しい所作って意識しないと思っている以上に難しいのだなと思いました。原田マリウスは以前にもまして二の腕がぴちぴち(笑)。しかし彼のカフェソングにはまたもや泣かされました。素晴らしいです。
出演:吉原光夫、岸祐二、和音美桜、綿引さやか、原田優一、磯貝レイナ、萬谷法英、浦嶋りんこ、野島直人 @梅田芸術劇場メインホール



『ラ・マンチャの男』

恥かしながら初見でしたがこの作品を好きになることはありませんでした。某演劇評論家が「ラ・マンチャの男を超えるミュージカルはない」と言っているのですから単に私の作品を観る目がないだけかもしれません。幸四郎さんは73才という年齢を考えれば体当たりの演技ですごいとは思いますが、なにせセリフが聞き取りにくくて。前回まで松たか子さんが演じていたアルドンザ役の霧矢さんは高音部が弱く宝塚時代ド迫力の声量で観客を魅了していたのが嘘のよう(哀)。ものすごく綺麗でしたけどね。辱めを受けるシーンもあり男役のきりやんを愛していたファンは観ているのが辛かったんじゃんないでしょうか。難しい役どころ&この作品の要のように感じたので松たか子さんがどのように演じていたのか一度観てみたかったです。サンチョを演じた駒田さんは芸達者で幸四郎さんのサポート役にぴったり。宮澤エマちゃんは見せ場がなくて彼女の美声が生かされず。すぐ横に座ってらした幸四郎さんの奥さま、上品で美しかったです。
出演:松本幸四郎、霧矢大夢、駒田 一、ラフルアー宮澤エマ、石鍋多加史、祖父江進、荒井洸子、宮川 浩、上條恒彦 @シアターBRABA!
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by konekohaku | 2015-09-04 20:48 | movie・theater